転換期の悩み 3
第一に、1949年から学術用として開発しつつあったコンピューター、IBM701を一般ビジネス用に切り替える必要がありました。
第二にこの700シリーズが市場に出るまでの間、電気式と電子式の中間の600シリーズで顧客をつないでおくことでした。
幸いにこのコンピューターへの転換はうまくいきました。
1955年からは704と705が登場する一方では、600シリーズのコンピューター650が爆発的な人気を呼びました。
この結果、IBMはレミントン・ランドの優位を逆転させることができました。
このようなすばやい戦略転換を可能にするためには、IBM持ち前の資金力と営業陣の層の厚さが物を言いましたが、同時に技術力の急速な拡充によるところが大きかった。
しかし、これらを統合してその力を発揮させるためには、新しい組織が必要でした。
ですが、老ワトソンの目の黒いうちは、彼のワンマン体制に手を触れることはできませんでした。
なにしろ彼の机には、30本ぐらいの電話線が引かれていたといいます。